私は定年とは縁がない。
理由は、転職が多く、そもそも定年を意識して働いてきたこと
がないからだ。
ひとつの企業で長く働く自覚と覚悟がない。
いわばその日暮らしだ。
だからだろうか、出世や昇進に興味がない。
もっとも、私が考える仕事をするために役職を受けることはあ
るのだが、ソニー子会社では一般職(主任)でありながら課長
の仕事をさせてもらった。
不思議な経験だった。
元社長の独断だったのだが、権限をもって自分の仕事ができる
ので、とてもありがたかった。
部下と考えた企画書を、どんどん提案し、すぐに施策を進めて
いった。
こんな面白いことをさせる会社(社長)だった。
当然、上司は他の部署へ配転(飛ばされた)だ。
おもしろくなかっただろう。
私はおもしろい。
私は、いつまでもソニー子会社にいることは、そもそも考えて
いなかった。
元社長の力(権限)で仕事をさせてもらっていたからだ。
この方がいなくなれば、ただの平社員にすぎない。
組織に埋もれることは必定だ。
それでもがんばればよい、という人が多いと思う。
妻は、その一番目だ。
給料がよく、休みも多い。
どこが不満なの?
私は、そんな生活、不満なの。
決して言葉にしなかったのだが。
私は、経営者といっしょに仕事をするのが好きだ。
厳しいことも多いのだが、とにかく仕事がおもしろい。
小さな会社でも同様におもしろかった。
やればやるほど仕事を楽しめる。
そんな人間に定年という概念すらない。
もちろん、退職金も頭の中にない。
グローバル社会に定年はない。
定年制は違法だ。
グローバル社会では「一定の年齢に達したこと」のみを理由に
一律で退職させる定年制は、欧米などの多くの先進国で「年齢
差別」にあたり違法とされるからだ。
日本企業でも定年制を廃止する企業は、YKKや塩野義製薬など
がでてきたようだが、多くは定年制を維持している。
しかし、そんな状況にあっても人口減少から、定年を過ぎても
雇用を継続しているのが実態だろう。
どうも定年制は、現在、昭和の人口増加時代の遺物になろうと
している。
退職金制度も廃止する企業が増えている。
私にとっては喜ばしい現象なのだが、それでも、この国の保守
性はなかなか壊れない。
転職のメリットも少ない国だ。
私のように冒険好き(ジョブホッパーというネガティブ表現が
されるのだが)でもなければ、この国は、なかなか堅固な仕組
みで動いている。
私のなかでは、今でも定年制は不思議な世界そのものだ。
気持ちが悪い。
結果としての長期雇用はあってもよいのだが、年功序列制度と
いう仕組みのなかで長期雇用ができることにかなり違和感をも
つ。
私の話を進めていくと、競争社会へいきつくのだろうが、競争
をやるから成長する。
私は競争は苦手なので、適当なタイミングで会社からふける。
(逃げる)
欧米には、競争社会という厳しさがあるから新たな挑戦者が増
えていくのではないだろうか。
予測ビジネス(日本では賭博になるのでできないのだが)とい
うものが米国あるそうだ。
今朝のNHKニュースでやっていた。
個々の人間の分析力によって成立しているらしい。
それで食べていけるようで、賭け事と同じ仕組みのようだ。
賭け事も自己責任のオープンな国柄だ。
アップ・オア・アウトが徹底した社会だろう。
だから大きなお金が動く。
MLBをみていればわかるように、世界中から挑戦者が増えてい
く社会だ。
定年制を拒否して生きてきた私の場合、アウトにされたほうだ
が、それでも挑戦したことは、自らの情熱をたぎらせ、自分の
突破力を信じていたからだ。
金にはならなかったが、おもしろい人生だった。
まだ終わらない。
さらに挑戦しようとしているのだから懲りない性格だ。
だって、おもしろいんだもん。
わくわくしてくる。
やめられない。