4日、自動車産業に関するコメントを書いたのだが、米国では
中国車の輸入禁止を法律化しろという要求がでているらしい。
日本に限らず中国車の躍進は、自国(米国)の自動車産業を追
い込むことになるからだろう。
中国車が価格も安く、性能が良ければ、多くの国で購入されて
いくはずだ。
どこかの国が、昭和の時代にやっていた産業構造だ。
当然、わが国のこのような産業構造は、不公平(公正)貿易の
観点からいろいろな規制がかけられてきた。
それでも米国内に工場を建設するなど、米国の機嫌をとりなが
ら、わが国の自動車産業は、米国とうまくやってきた。
ところが、中国の自動車産業の台頭は、グローバル社会におけ
る自動車産業全体を揺るがしているようだ。
9月4日、日本経済新聞の記事に『【ニューヨーク=西邨紘子】
米ゼネラル・モーターズ(GM)やトヨタ自動車が加盟する全
米自動車イノベーション協会(AAI)は3日、中国メーカーに
よる米国内での自動車販売、生産や輸入を禁じる法律を定める
よう米議会に求めた。不当廉売や情報セキュリティーのリスク
を訴えている。
AAIのジョン・ボゼーラ最高経営責任者(CEO)は米議会宛て
の書簡で、中国車メーカーが中国政府の補助金を受け「不当に
安く、大量に販売している」と指摘。中国車が欧州や東南アジ
アで、不公平な競争条件でシェアを拡大していると警告した』
とあった。
欧州では、欧州連合(EU)が、中国製電気自動車(EV)の急
激な流入に対抗するため、追加関税や域内産要件を設ける新法
案などの規制を相次いで打ち出している。
『産業加速法案(IAA)と「EU製」要件: 2026年3月に案が公
表された「産業加速法案」では、EVやバッテリーなどの購入
補助金や公共調達の支援条件に「EU製」などを課すことで中
国製を排除する狙いがあります。ただし、日本や韓国、英国な
どのパートナー国へ対象を拡大する修正検討も報じられていま
す』とネット情報のなかにあった。
中国車の躍進は、どの国にとっても頭が痛いようだ。
自由貿易体制という言葉は、いつしか消えようとしている。
わが国は、自動車産業の分岐点に差し掛かってきたようだが、
今だ、各自動車メーカー任せになっているように思える。
わが国の自動車メーカーは、ホンダのようにさらなるコストダ
ウンを求めているらしいから、自動車産業のこの先、厳しい環
境が待っている、と想像される。
わが国の自動車産業は、米国とだけ連携しながらやっていくこ
とはしないだろう。
むしろ、中国製部品を活用しながらデザインや機能などで挑戦
していくのではないだろうか。
理由も明確だ。
わが国の自動車産業にあるものは、常にコストだからだ。
付加価値をもつ製品を開発し売るという発想はない、あるのは大
量生産、大量販売だ。
だからこそ、中小企業に出番がある。
自動車でもだ。
自動車がデジタル機器になってきた現在では、そのソフトウェ
アの標準化競争で日本に勝ち目はなく、すでにトヨタのように
中国国内の販売では、中国製OSを導入しようとしている。
もっとも、中国製OSに安全保障上の危機感をもつ米国では、
米国製OSを導入するといった複線型のプラットフォームにな
る可能性がある。
ネットの情報だが『トヨタ自動車が新型EVでファーウェイ製
OSの採用を発表するなど、日系大手も中国市場向けの先端技
術やソフトウェア対応で中国製プラットフォームとの連携を模
索・採用する動きが出ています。一方で、ホンダが自前で「ア
シモOS」を開発するなど、各社が独自の対抗策や自前主義と
のバランスに迫られています』とあった。
いずれにしてもわが国の自動車産業は、家電と同様の道をたど
っていくと思われる。
生き残るのは、2~3社だろう、と私は勝手に思っている。
あるいは、マーケットごとに、とくにインドに強いスズキ、東
南アジアなどに強い三菱といった具合だろうか。
さて、どのような戦いになるのか、静かに見守ろう。