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円安

本来、円高で国や人は豊かになり、円安では貧しくなるのだが、どちらも国民には実感しにくい、それでも円安の厳しさは徐々に目に見えてくるだろう

経済活動や社会活動といわれるものの詳細な活動内容は、われ
われの生活のなかでは簡単に見えるものではない。
本来、円高は、国や国民を豊かにさせ、反対に、円安では貧し
くなるのだが、日々の生活では、その実態がそうそう容易く人
間にはみえてこない。
円高時代、わが国はデフレであり、銀行に預金を置いておくほ
うが、お金の価値があがった時代でもあった。
政府は、国民が預けた預金を元手に多額の国債を発行してきた。
名目金利は、マイナスだった。
理屈では、マイナス金利であれば借金は目減りする。
国民の預金は、まわりまわって国債となり、この国は多額の借
金国となった。

本来であれば、円高なので株や外貨などにまわってよかったの
だが、デフレ時代、デフレ脱却の掛け声が、皮肉にも、むしろ
デフレを推し進めていたように思える。
そのような掛け声がさらにデフレを進めて、株や外貨の購入へ
いくことがなかったのではないだろうか。
今、まったくその逆だ。
円安や賃上げのおかげで経済活動は、物価上昇の大合唱のなか
にあるのだが、国民は、物価上昇や円安で、株や外貨を購入す
るには不利な時代になっているのだが、大合唱に酔っている。
インフレ率が上がれば、株高といっても現金は目減りしている。
現金の立場は、インフレ率と株価、あるいは預金金利などとの
競争だ。
実質が常に問われている。
金利が高い国債に人気がでているようだが、それもインフレ率
との追っかけこだ。
円安では、外貨の購入においても不利な状況だ。
それでも外貨をみた場合、強い国があるからこちらも外貨の交
換レートと国内のインフレ率との競争関係にある。
手数料も取られる。

円高時代に豊かさを感じられたか、といえばそうでもないだろ
う。同時期は、デフレだったことから、なんだかちじこまって
いたように思える。
今、世の中は賃上げだと大騒ぎするわりに、私のところでは、
物価上昇に家庭生活は大わらわだ。
わが家は、物価上昇と円安によって貧しくなる実感があるのだ
が、どうも世の中のニュースはそうでもない。
もっとも、ニュースは社会情勢を大枠でとらえているだけだろ
う。だから、国民一人一人の実感には大きな差がでるのではな
いだろうか。

中小企業をみていても、はっきりと業績に差が現れている。
厳しい局面に立っている企業があれば、利益を持続的に生み出
している企業がある。
円安による材料費や賃上げによる人件費の高騰をうわまわる売
上と利益を出している企業が存在する。
ニュースでは、中小企業の倒産が連日報道されているのだが、
経営のやり方によって、企業間では極端な業績格差が生まれる。
すべての企業が好調なわけではない。

そのうえ、人口減少によって企業は、これまでのやり方を抜本
的に改革するほかなくなっている。
ノジマは、大学生のアルバイトに店長をやらせるようだし、ト
ヨタ自動車とトヨタ自動車労働組合は、祝日が勤務日となる業
界特有の慣行を見直し、2027年度に土日と祝日の3連休を
4回設定する方向で検討に入っている、と報道された。

私が住む県では、災害によって公共交通機関が大打撃を受けて
おり、通勤や通学困難者を生み出しているのだが、代行バスの
手配が運転手不足などでできず、これまでにない社会的な混乱
をもたらしている。
今日、やっと都営バスが応援にきてくれて、多少だが、代行運
行がはじまった。
このようにみてくると、わが国が置かれた状況は、毎年、どこ
かの地域で貧しくなっていく姿をみせていくことになるだろう。

大企業も影響を受けるだろうが、中小企業は、まともに影響を
受けることは間違いない。
トヨタに限らず大手企業でさへ、自社の在り方を変えようと努
力している。
中小企業は、さらに上をいく努力が求めらるだろう。
覚悟と努力、そして忍耐の世界がまっている。
中小企業の業績は、マクロでみれば確実に悪化していくだろう。
日々の経営活動のなかに、自社の未来がみえていますか、問い
たい。

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