日本企業は、市場の声を聞けなくなかった、あるいは、聞かな
くなったように思う。
多くの企業では、サポートは人からチャットやメールへ変更さ
れている。
たまに人が対応するかと思えば、外部のサポート業者へ依頼し
ていると思われるケースにしばしば出くわす。
回答は、いわばマニュアル通りの受け答えだ。
このような対応から市場の声を聞くことはできるのだろうか、
と思っている。
この点、Amazonでは、各商品のレビューによって企業の製品
品質や機能の問題点などがわかる。
購入者の生の声が聞けることで商品開発などへ活かすことがで
きるだろう。
だが、このようなレビューを集約している部署など、日本企業
にあるのだろうか、と私は思っている。
日本の商品開発は、今では中国企業の製品開発に相当後れをと
っているのではないか、と考えれられる。
理由は、長く成長しない経済のなかでコスト競争ばかりに走り、
顧客の生の声を無視してきたからだ。
もちろん、日本製品でも着実にブランドを築いている企業は、
そのブランド力だけで販売は可能だろう。
ところが、中国企業では、顧客の製品評価を自社で集約し、そ
の対応方法を検討するよう開発部門などへ指示されているよう
だ。
改善のスピードが速く、顧客ニーズを取り込んで開発や改善ス
ピードを上げている。
むかしは日本企業が得意だった展開方法だが、今では中国企業
がAIやITを駆使して確実に展開している。
私は、これまで中国製品=品質が悪いのイメージをもっていた
のだが、わが家をのぞいてみると、家のなかは中国製品であふ
れていた。
いつのまにか中国製品は、品質を含めて、日本製品を追い出し
ていたのだ。
このような実態になっているということは、中国企業は、これ
まで日本の顧客ニーズを取り込んで、消費者に受け入れられる
製品開発していたことになる。
パソコンまわりにあるケーブルなどの付属品は、ほとんどが中
国企業の製品だし、ルーターのような高額製品も中国企業のも
のだ。
品質になんの問題もなく、順調に稼働している。
アップデートも確実におこなわれている。
監視カメラも中国企業の製品だ。
私たちの生活環境は、Amazonの日本進出によって、あらゆる
国のブランドとその製品が流入してくるようになった。
Amazonでは、ギフトカードと引き換えにレビュー投稿を求め
るなどして発覚すれば、たちどころにその企業は退出させられ
て販売ができなくなる。
厳しい規約のおかげで消費者は、粗悪な製品などから守られて
いる。
もちろん、レビューが絶対ではないのだが、自社製品のマーケ
ティングする場として機能するだろう。
とくに、わが国消費者の評価は、まじめで厳しいからだ。
日本の消費者からすれば、レビューにおける評価が高く、手ご
ろな価格の製品であれば、どこの国の企業かは関係なくなって
いる。
いつしかわが家のように状況になっているはずだ。
Amazonのなかの販売競争は、国内だけではなく、すでに海外
企業とおこなわれている。
日本の中小企業は、Amazonを活用することでグローバル市場
に参入する障壁は下がってきたのだが、これまでのイメージで
製品開発をしていても、消費者の厳しいレビューに対応してい
かなければ、あっという間に市場から放り出されることに
なる。
約30年間、コスト削減競争ばかりに翻弄された日本企業は、
投資に関する意識を変えておかなければ、たとえAmazonで販
売が可能となったとしても、すぐに市場から消えていくこと
になるだろう。
わが国の中小企業は、中国企業に負けないスピードと当事者意
識が求められている。